更新料を払わずに住み続けたい
家主が取るのを「更新料」、業者が取るのを「更新事務手数料」と言います。
私が勤務していた地域では、業者が「更新事務手数料」を取るパターンが多かったです。
更新料については、賃借人が支払いを拒んだ場合、業者や家主が支払いを強制できる法的根拠は無いと言われていました。
いくら、契約書に書いてあったとしても、消費者に一方的に不利になると解されるから、無効と解されていました。しかし、最高裁で金額が高すぎなければ有効との判例ができました。
しかし、実務でどこまで、支払いを強制できるのか?
私は支払いを拒む人にはしつこく請求しなかったです。会社もしつこく請求しなかったです。
不動産業者や家主が、数万円程度の金額の更新料について、また、更新事務手数料について、裁判を起こすのは実際、考えられないですね。手間暇だけでムダと言えますからね。
あと、数万円としても、高すぎないでしょうか。書類を作成するだけの事務処理に対して、数万円も支払わないといけないのは法外だと私は思っていました。仕事なので頂いていましたが、、、
連帯保証人に印鑑証明の準備をお願いしたり、書類を送付するのもたいていは、住人のあなたです。手間ヒマかけて、費用払って、何のためにやっているのでしょうか。
業者や大家さんが、慣習的にあぶく銭を儲けるための、単なる「儀式」と言えないでしょうか。私は、更新料の分、住人の方が物やサービスを購入した方が世の中の経済が回り、社会のためにもなると思っていました。不動産会社勤務中は、仕事なので頂いていましたが、内心申し訳なく思っていました。
<契約更新の意味とは>
確かに、時間経過後の賃借人と連帯保証人の状態を確認するという意味においては、賃借人にもメリットがあります。
しっかりした連帯保証人を持つことは、住人にとって病気・けがなど、万一のことがあった場合、身元引き受けや世話をしてくれる人を持つことにもなるのです。
私見ですが、更新料・更新事務手数料は数千円ぐらいで、手続きをするのが適当ではないかと思います。
<家賃の支払いを優先させたい>
家計が苦しい時に、更新料・更新事務手数料の支払いを求められると、いつもの家賃の支払いもあるのに、気が引けるものです。どちらか優先して払うなら家賃ですね。
不動産会社も、どちらかなら家賃の支払いを優先してほしいと思っているはずです。
家賃管理している不動産会社は、特に家主に対して滞納保証している場合には、更新料・更新事務手数料をもらうよりも、家賃の滞納を減らすことを優先すると思います。滞納保証していなくても、滞納されると督促をする仕事が増えるので、まずは家賃を払ってもらいたいと考えるはずです。
口座振替などで、自動で口座から引き落とされる場合は仕方ないですが、窓口などで直接支払う場合は、「家計が苦しいので、家賃の支払いを優先したい」などの理由をつけて、更新料・更新事務手数料を待ってもらい、その分の資金で家賃の支払いをする相談ができると思います。家賃の滞納は100%悪者になりますから気を付けましょう。
ですが、余程のことがなければ、お約束を守るということで、支払った方がよいと言えないでしょうか。
<更新手続きをしなかったら契約は続かないの?>
借主、貸主どちらからも、期限内に解約の意思表示が無ければ、契約は自然更新(自動更新)となります。これまでと同じ内容で契約が継続していきます。
住人のあなたから解約を告げなければ、家主から解約を申し出ることはほとんどないでしょう。
家主から解約を申し出る場合は家賃滞納や騒音などの管理上の問題か、取り壊しのために立ち退いて欲しい場合ぐらいであると思います。